国東半島は火山群がつくる半島で、円形に近い形。北部には河川の浸食によってできたリアス式海岸が広がる。リアス式海岸は波が穏やかで水深が深いが、その河口に遠浅の干潟が広がっている。干潟の粘土質の泥は火砕流堆積物が風化して植物質を含み、微細な泥に変化したものであろう。
明け方。眠い目をこすりながら…、レンタカーでようやくこの干潟にたどり着いたよ。干潮時は、干潟に海水が残り、朝日に照らされた干潟のグラデーションには心を奪われるっ!!
杭と杭の間に吊るされているのが、シングルシードの牡蠣を育てるバスケットだよ。1つ1つバラバラの状態で育てるから手間がかかるけれど、身の入り具合や殻の形状をコントロールしやすいんだよね。
バスケットはオーストラリア製だね。
干満差が大きく、潮が満ちたときはバスケットが海に沈むよ。潮の流れに対して垂直に設置することで効率よく揺らすことができるようになってるのさ。
バスケットに揺れを与えることで、付着物を抑え丸い形に、形を整えていくんだ。
ぼくが手に持っているのは、海外の牡蠣かと思うくらい、グッドな形状!!ここから殻が分厚く硬く育ったらグレードオイスター。グローバルスタンダードな最高の牡蠣ができそう。
こちらは垂下式の牡蠣。カルチ式をバラシて丸カゴで養殖したもの。どのような成長具合かを見せてもらうために、船を出してもらうことに。
水揚げしてもらうと意外にも付着物はすくないね。なんでだろー?季節的なものかなぁ。
粒はそろっていて、バスケットのシングルほどではないが形状も仕上がっていた。
こちらは、バスケットをフロートからつりさげたものだよ。表層のプランクトンを食べるから、それはそれで独特のお味になります。形状も殻の厚みも仕上がってるよね~
油断していると、干潟に足をもっていかれる…。相方はブーツが抜けなくなり、極寒の中はだしで脱出。
なにはともあれ生産者のこだわりと技術は本物である。はじめの視察時は2015年。2016年にはプレ出荷を始めている。本格的にここのシングルシードが食べられるようになるのは2017年のシーズンからだ。あー、さむかったよ~。
この後は湯布院へ向かいました。視察ってスバらしい。